ただの質問とアスキングの違いは、
問いの形ではありません。
答えたあと、相手の中で何が動いたかです。
経験や実績を次の指名へつなぐ、
AI推薦設計プロデューサーの長瀬葉弓です。
実績ある女性起業家の「これまで」を
「これからの指名」につなぐ仕事をしています
(実績ある女性起業家の声はこちら)。
この記事では、わたしが個別相談や講座で
大切にしている「アスキング」の考え方を、
そのまま使える問いつきでお伝えします。
質問しているのに、本音が出てこない
個別相談のあと、録画を見返すと、
しゃべっているのは自分ばかり。
メールやDMで問いかけても、
1往復で止まってしまう。
講座の受講生から、
こんなメッセージが届きました。
「気づいたら質問を繰り返していただけだった、
という風に最近感じていて」
質問はしている。
それなのに、相手の本音が出てこない。
この感覚には、はっきりした理由があります。
相談の仕事をする人のための手引き
(米国の相談員向けの手引きTIP 35)には、
「はい・いいえ」で答える質問ばかりが続くと、
相手は尋問のように感じて受け身になる、
と書かれています。
質問の数が足りないのではありません。
1問ずつが切れていて、
相手の中で何も動いていないんです。
ただの質問と、アスキングの違い
アスキングは、英語の「ask=問いかける」から来た言葉です。
わたしはこう使い分けています。
質問=こちらが知りたいことを、
相手から受け取るための問い。
アスキング=相手が自分で気づき、
自分で決めて、動き出すための問い。
| ただの質問 | アスキング | |
|---|---|---|
| 目的 | こちらが知りたいことを受け取る | 相手が自分で気づき、決める |
| 答えが残る場所 | 聞いた人のメモ | 答えた人の心の中 |
| 聞いていること | 事実(いつ・何回・どうだった) | 気持ちと未来(どう感じた・どうなりたい) |
| 次の問い | 話題が変わる | 相手の言葉を使って深くなる |
同じ言葉でも、どちらにもなります。
だから、形では見分けられないんです。
見分ける3つの物差し
1つ目|答えは、誰の中に残るか
答えが、聞いた人のメモに残るだけなら質問です。
答えた人の中に「あ、そうか」が残るなら、アスキングです。
経営学者のエドガー・シャインさんは、
著書『問いかける技術』(英治出版)で、
問いかけを4つに分けています。
書評によると、そのうちの1つは
「自分の考えを、問いの形で差し込む問い」。
問いの形をしていても、
答えを持って聞けば、誘導になります。
2つ目|事実を聞いているか、気持ちと未来を聞いているか
「いつ?」「何回?」「どうだった?」は、事実を集めます。
「どう感じた?」「本当はどうなりたい?」
「それが叶ったら、誰が喜ぶ?」は、気持ちと未来を開きます。
わたしの師匠は、教え子に
「どうだった?」とは聞かないそうです。
必ず「どう感じた?」と聞く。
「どうだった?」だと、
「楽しかった」「よかった」で終わってしまうからです。
3つ目|相手の答えを使って、次の一歩までつながっているか
ハーバード大学の研究
(Huangほか・2017年)では、
チャットで初対面の会話をした398人のうち、
質問が多い人ほど好かれました。
いちばん多かったのは、相手の話を受けて掘る
「フォローアップ」の質問で、全体の40.51%。
好かれた理由は、
「この人は聞いてくれている」と感じられたことでした。
ただし著者自身が、
自分のことを話さず質問ばかりだと
好感が下がるかもしれない、とも書いています。
問いを浴びせるのではなく、
相手の言葉を拾って、次の問いに使う。
そこが、アスキングの分かれ目です。
同じ出来事でも、聞き方でアスキングに変わる
例えば、ダイエット講師が
生徒さんに聞くとします。
1問目「わたしのレッスンに来たのは、いつでしたか?」
→ 事実を集める質問です。
答えは、講師のメモに残ります。
これを、気持ちで聞き直します。
1問目「はじめてレッスンに申し込んだ日、
どんな気持ちでボタンを押しましたか?」
2問目「その気持ちは、いまどう変わりましたか?」
3問目「その変化を、まだ出会っていない誰に届けたいですか?」
1問ずつではなく、
相手の答えを使ってつなげていくと、
生徒さん自身が、自分の変化に気づいていきます。
お客様の気持ちが進む順番に、問いを置く
アスキングは、相手の気持ちが
次の段へ進むのを手伝う問いです。
いまどこにいる人かを見てから、問いを選びます。
・本音を出してほしいとき
「本当は、いま何がいちばん気になっていますか?」
・当たり前をゆるめたいとき
「うまくいった日と、いかなかった日、何が違いましたか?」
・欲しい未来を描いてほしいとき
「100日後、どんな自分になっていたらうれしいですか?」
・「できそう」を育てたいとき
「3日以内に、1つだけやれそうなことは何ですか?」
・決めてほしいとき
「今日このあと、最初に何をしますか?」
問いを投げたら、沈黙を待ちます。
質問の技法「ミラクル・クエスチョン」をつくった
スティーブ・ディ・シェイザーさんも、
本人の文章で
「問いそのものより、相手の答えのほうが大事」
と書いています。
場面ごとの使い方
個別相談
60分なら、最初の45分は聴く時間にします。
相手が8割話すのが目安です。
説明したくなったら、その説明を問いに変えて投げます。
レッスン・講座の最後
3つの問いで閉じます。
1. 「今日いちばん印象に残った場面や言葉は何ですか?」
2. 「なぜそこを選びましたか?」
3. 「何をやってみよう、やめようと想いましたか?」
感じたこと → 理由 → 次の行動、の順番です。
オープンチャット・DM
1通に1問だけにします。
答えやすい入口から始めて、
返ってきた言葉を使って、次の問いを深くします。
1通に質問を3つ並べると、
会話はそこで止まりやすくなります。
メルマガ・SNS
反応がなくても大丈夫な、問いかけの練習の場です。
最後の1行を「あなたは、どう感じましたか?」のような問いで終えます。
返ってきた言葉は、次の発信のネタになります。
🎁コピペで持ち帰る|アスキングメーカー
今夜の小さなワーク
今夜、寝る前に1つだけやってみてください。
あなたがお客様によく使う質問を1つ書き出して、
「どう感じた?」「本当はどうなりたい?」の形に
書き直してみる。
例えば、ダイエット講師なら
「今週は何回運動できましたか?」を
「今週、体を動かしたあと、どんな気分でしたか?」へ。
明日、その問いを1人に投げてみてください。
相手の答えが、いつもより長くなったら、
それがあなたのアスキングの1本目です。
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よくある質問
- アスキングとは何ですか?
-
相手が自分で気づき、自分で決めて、動き出すための問いです。こちらが知りたいことを受け取る「質問」とは、答えたあとに相手の中で何が動くかが違います。
- 質問とアスキングは、どうやって見分けますか?
-
3つの物差しで見分けます。1つ目は答えが誰の中に残るか、2つ目は事実を聞いているか気持ちと未来を聞いているか、3つ目は相手の答えを使って次の問いにつなげているかです。
- 質問をたくさんすれば、アスキングになりますか?
-
なりません。1問ずつが切れた質問を並べると、相手は尋問のように感じやすくなります。数より、相手の言葉を拾って次の問いに使うことが大切です。
- オープンチャットやDMで、会話が1往復で止まってしまいます。
-
1通に1問だけにして、答えやすい問いから始めてみてください。返ってきた言葉をそのまま使って、次の問いを少しだけ深くします。
- 個別相談では、どのくらい聴けばいいですか?
-
わたしは60分なら最初の45分を聴く時間にしています。相手が8割話すのが目安です。説明したくなったら、その説明を問いに変えて投げます。
お客様が「この人にお願いしたい」と話してくれる流れを作りたい方へ
アスキングは、お客様が自分の言葉で
「あなたにお願いしたい理由」に気づいていく問いです。
その問いを、発信から個別相談までどこに置くかは、
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