2025年6月30日のGoogle コアアップデート終了！影響と対策を解説

Googleのコアアップデートが2025年6月30日から始まり、7月17日に完了しました。

このアップデートでは、公式には「特別な変更はない」とされています。

しかし、2023年のコアアップデートで検索順位が下がったサイトが、
今回のコアアップデートで回復した、という声もあります。

Googleはこのコアップデートと、
最近発表された新技術で検索精度を大幅に向上させ、

Googleが求める「ユーザーの役に立つ記事」を
上位表示させる流れをますます強くしています。

この記事では、
今回のアップデートの背景や影響をわかりやすく整理し、
その流れを踏まえた、あなたのサイトが成長するための
【具体的な改善ポイント】もご紹介していきます。

この記事のハイライト

・2025年6月30日に開始したGoogleのコアアップデートが
7月17日に完了した。

・公式発表では「特別な変更はない」とされているが、
水面下では検索精度を高める技術（MUVERA、GFM）が導入され、
評価の軸に変化の兆しがある。

・2023年のHelpful Content Update（HCU）で
順位を落とした一部のサイトが、
今回のアップデートで回復したという声がある。

・専門性のある個人ブログや中小メディアが
検索上位に浮上する傾向も報告されている。

・Googleが評価するサイトの特徴として
「質問に答えるだけでなく次に出てくる質問にも答えている」
「実行可能なアドバイスがある」
「読みやすくスキャンしやすい構成」
などが挙げられる

そもそもGoogleの「コアアップデート」とは何か？

コアアップデートとは、Googleが年におよそ4回程度実施する、
検索順位を決定する重要なシステムの大規模な変更です。

実際には、Googleは日常的に小規模な検索アルゴリズムの調整も行っていますが、
特に大規模で広範囲に影響が及ぶと判断された場合のみ、
「コアアップデートを実施しました」と公式に発表します。

今回のコアアップデートは2025年6月30日から始まり、7月17日に完了しました。

Googleは今回のコアアップデートの目的を、

「あらゆる種類のサイトから、
ユーザーにとってより関連性が高く、
満足度の高いコンテンツを表示しやすくすること」

としています。

今回のコアアップデートの影響は？

今回のコアアップデートでの目立つ変化や、予測される影響として、

・「2023年9月のHelpful Content Update（HCU）」で
順位を大きく落としたサイトの「部分的な回復」が見られている

・Googleの新しい2つの検索技術によって
「検索者に役立つサイトを上位表示させる精度」が上がっている

・そのため「専門性のあるサイト」がますます評価されている

ということが言えます。

全体的な印象としては、

• 「ユーザーが満足する＝検索意図を満たしているサイト」が上位表示され、
• 「検索意図に合致していないサイト」は順位が下がる

この流れが、今後さらに加速していくと思われます。

詳しく見ていきましょう！

「2023年9月のHCU」で順位を落とした一部のサイトが回復し始めた

1つ目のポイントとしては、
2023年9月に行われた「Helpful Content Update（HCU）」で
順位が下がったサイトの一部が今回のコアアップデートで回復している、
という声があることです。

2023年9月に「Helpful Content Update（HCU）」という、
Googleの大規模なアップデートが行われました。

これまでの「検索上位になる基準」が
このアップデートで大きく更新され、

その影響で数多くのサイトの検索順位が一気に落ちた、
ということがありました。

そして、今回、
2025年6月30日から始まった最新のコアアップデートにより、
2023年9月のHCUで落ちた検索順位が回復し始めた、
という報告が相次いでいます。

SEOの専門メディア「Search Engine Roundtable」の
編集長のBarry Schwartz氏は、自身のYouTubeで
「一部のサイトでHCUで落ちた順位が回復している」
という趣旨のことを言ってます。

「2023年9月のHelpful Content Update（HCU）」で
順位を落とした一部のサイトが回復し始めたという報告が出てきました。

最初の回復報告は7月6日～9日頃に見られ、
私たちは7月10日にはそうした回復の兆しを記事にし始めました。

ただし、すべてのサイトが回復したわけではありません。
むしろ、多くのサイトは回復せず、
逆にさらに順位を落とすような事例もありました。

とはいえ、回復したサイトの多くは、
現在の順位やトラフィックにおいて良い結果を得ています。

また、検索マーケッターのGlenn Gabe氏は、Xの投稿で

「検索順位が低迷していたサイトの中にも
回復の兆しが見られるケースがある一方で、
逆に順位をさらに落としたサイトも存在する」

と述べています。

2023年9月のHCU(X)で大きな影響を受けた複数のサイトが
今回のアップデートで順位を急回復し始めました。
それが見られたのは本当に良かったです。

ただし…すべてのサイトが回復したわけではありません。
HCU(X)で下落していた一部のサイトは、
今回のアップデートでさらに順位が下がりました。

今回のアップデートについては、「大きな変化を感じた」という声と、
「特に混乱はなかった」という意見が分かれています。

今回のアップデートの目的は、

「よりユーザーを満足させるコンテンツを上位表示させる」

という発表されていますので、

2023年のHCUで「ユーザーを満足させてない」と判断されたサイトが、
その後の努力で「ユーザーを満足させている」と評価されて
検索順位が上がったと考えられます。

「専門性があるサイト」が浮上する傾向が出てきた

今回のコアアップデートでは、
専門性の高いサイトが検索順位を上げる傾向がみられました。

特定ジャンルに特化した個人ブログや、
中小規模メディアが高く評価されるケースが増えており、
「広く浅く」ではなく「狭く深く」掘り下げた情報発信が、
検索エンジンからの信頼を得る時代に突入したと考えられます。

SEOの専門家、Marie Haynes博士は、自身のブログで、

2025年6月のコアアップデートは、
多くの小規模サイトにとって有利に働きました。

改善したサイトのページは、
とても役立つコンテンツを持っていました。

単なる答えだけではなく、
それ以上の情報を提供していたのです。

多くは筆者の実体験が盛り込まれていて、
構成も分かりやすく、スキャンしやすく、
視覚的な要素も豊富でした。

Googleは「すべての種類のサイト」から
役立つコンテンツを表示すると言っていましたが、

私は今回のアップデートが、
Googleが従来のランキング指標から離れ、
「役立つ」とAIが判断するコンテンツを重視する
そんな流れの始まりだと感じています。

と発言しています。

また、デジタルマーケティングマネージャーの
Gulfam Shabbir氏のLinkedInの投稿では、

2023年のHCUで打撃を受けたサイト（特に小規模な専門サイト）で、
回復傾向が見えるサイトの共通点として次の3点を挙げています。

特に以下に当てはまる場合は、回復傾向が見られます：

・HCU後にコンテンツを改善・更新した

・AdSenseなど過剰な収益化要素を減らした（※サイト内の広告を減らした）

・独自の知見や深みのある情報を追加した
（※実体験や専門的な知識など、
自分にしか書けない深い情報を加えた）

この記事では、

「Googleは『役に立つコンテンツ』を見つける基準を見直して、
HCUで評価を下げすぎたサイトを見直しているようだ」

という趣旨のことを言ってます。

つまり、専門的なサイトは、
Googleにとって「役に立つコンテンツ」として
認識されやすいのかもしれません。

だからこそ、今回のコアアプデートで
専門サイトが回復傾向になるのでしょう。

今回のアップデートは、
Googleが「専門性・実体験・独自性」を重視する方向性を
さらに強めたことを示しており、

独自の体験や専門的な知見を持つ
小規模なサイトにとって追い風となるものだったようです。

Googleが最近発表した2つの検索関連技術とは？

新しい検索アルゴリズム「MUVERA（ムーヴェラ）」とは？

MUVERA（ムーヴェラ）は、
Googleが2025年6月に発表した、新しい検索の仕組みです。

この技術のおかげで、Googleの検索結果はさらに正確になり、
「ユーザーにとって本当に役に立つページ」が見つかりやすくなりました。

たとえば今までの検索は、
「なんとなくそれっぽいページ」をたくさん集めて、
その中から順位をつけていました。

しかし、MUVERAでは、
最初から「とても関連性が高そうなページ」だけを選び、
それを詳しくチェックして、ぴったり合う順番に並べてくれます。

この機能のおかげで、
「内容があいまいなページ」や「質の低いページ」は上に出にくくなり、
代わりに「ちゃんと調べて書かれた信頼できるページ」が上に出やすくなりました。

しかも、MUVERAはとても軽くて速い技術なので、
パソコンやスマホにかかる負担も減り、
検索のスピードもアップしています。

MUVERAは、Googleが「検索で本当に知りたい情報」に、
よりスムーズにたどり着けるようにするために開発されたと言えます。

これからは、うわべだけの情報ではなく
「役に立つ中身があるページ」が評価される時代になったということです。

新しい技術「Graph Foundation Model（GFM）」とは？

また、Googleは2025年7月に、
「Graph Foundation Model（GFM）」という
新しいAI技術を発表しました。

これは、検索や広告など、
いろいろな情報のつながりを読み取って、
もっと正確に判断できる頭のいいAIです。

これまでのAIは、
ある特定の情報構造にしか対応できないことが多く、
初めて見る情報には弱いところがありました。

しかし、GFMは、
初めて見るような情報のつながりでも上手に理解して、
正しく判断できる力を持っています。

要するに、

「少ないデータで賢く判断し、より正確な予測ができる」

ということです。

GMFを使うことで、下記の行動が、より正確にできるようになりました。

・スパムかどうかを見分ける

・ユーザーにぴったりの、おすすめ商品を紹介する

・ウェブページの関係性を見て、どれが役に立つか判断する

たとえば、Googleは自社の大きなデータと強力なコンピューター（TPU）を使って、
広告やスパムの見分けなどにGFMを使ってみました。

すると、今までのAIと比べて
最大で40倍も正確さがアップしたという結果が出たそうです。

これは、GFMが「情報のつながり＝文脈」をしっかり理解できるからです。

GFMはたくさんのデータがなくても対応できるので、
検索や広告、スパム対策など、いろんな場面で活躍が期待されています。

新しい2つの検索関連技術で何が変わったのか？

Search Engine Journalの記事によると、
今回のアップデートでは、
前述した「MUVERA」と「GFM」という
2つの新しい技術が使われている可能性があります。

その影響で、検索結果に次のような変化が起きていると考えられます。

まずMUVERAのおかげで、
Googleは検索結果の中から「本当に関係のあるページ」だけを、
もっと正確に、そしてすばやく選べるようになりました。

ユーザーにとっていらない情報が減り、
必要な情報が上に出てきやすくなったということです。

次にGFMという技術は、ページ同士のつながりや、
誰が書いているかといった「信頼できる情報かどうか」を
AIがしっかり判断できるようにしています。

たとえば、有名な人や専門家が書いた情報を、
きちんと見分けて評価できるのです。

この2つの技術が組み合わさったことで、Googleは、
検索した人に「これが知りたかった！」と思ってもらえるような
満足度の高い情報を、より正確に表示できるようになったと考えられます。

今回のアップデートの目的は、

「よりユーザーを満足させるコンテンツを上位表示させる」

という発表されていますので、
これらの新技術がこの方針を後押ししていると考えられます。

順位が落ちたサイトの回復は可能か？

コアアプデートで検索順位が落ちたとすると、
昔の状況に戻すのは難しいか、時間がかかる可能性があります。

2023年のHCUの時よりも状況が大きく変わり、
今はGoogleのAI OverviewなどのAIの影響が大きいからです。

また、Googleも公式に
「結果が出るまで時間がかかる」と書いています。

詳しく見ていきましょう。

AIの影響があるため元に戻すのは難しい

2023年のHCUのときと、
今の違いは「AIが台頭している」ということです。

Googleの検索結果の中に、AI Overviewなどの、
AIによる回答が表示されるようになりました。

わざわざ外部のサイトや公式サイトをクリックしなくても、
ざっくりした答えがGoogleに表示される。

そのため、
今はGoogle検索からの流入が自然と減っているのです。

これは「ゼロクリック」と呼ばれる現象です。

検索上位に表示されても、
リンクをクリックされないまま終わることが多くなっているのです。

Sparktoroが2024年に行った調査では、
Googleの検索結果の内、約60%がゼロクリック検索になっていました。

つまり、検索結果の半数以上では、
ユーザーは外部サイトのリンクをクリックしなくても、
答えを得ているのです。

※ゼロクリックについては下記の記事をご参照ください

Google自身が「結果が出るまで時間がかかる」と言ってる

また、Googleの公式ヘルプでも書かれていますが、
検索順位が下がって改善したからといって,
すぐに結果が出るとは限りません。

早ければ数日で変化が見えることもありますが、
多くの場合は数か月かかることもあります。

実際に公式ページには下記のことが書いてあります。

改善を行った場合、
検索結果に効果が現れるまでには時間がかかることがあります。

いくつかの変更は数日で効果が出ることもありますが、

サイト全体が長期的に有用で信頼性の高い、
ユーザー第一のコンテンツを提供しているとシステムが学習し、
確認するまでには、数か月かかることもあります。

数か月経ってもまだ効果が見られない場合は、
次のコア アップデートまで待つ必要があるかもしれません。

（※Google検索セントラルより抜粋）

Googleは

「このサイトは長く信頼できるか？」
「ユーザーにとって本当に役に立つか？」

をしっかり見ています。

ちょっとだけ手直ししたくらいでは評価されず、
継続的に良いサイトだと判断されるまでに時間がかかるんですね。

「短期間だけ頑張った！」ではダメで、
「コツコツ、ちゃんと続けてるよ」という姿勢が大事なんです。

さらに、頑張って改善してもすぐに順位が上がらないこともあります。

そういう時は、次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれません。
実際、それでやっと回復するケースもあります。

だから、「あれ、全然戻らないな…」と焦らず、
少し長い目で見て、地道に改善を続けていくことがとても大切です。

コアアップデートを受けて今やるべきこと

基本の6ステップを見直す

Googleのコアアップデートが行われた後は、
自分のサイトがどう影響を受けたかをチェックし、
必要な改善をしていくことが大切です。

以下の6つのステップは、
コアアップデートで順位が下がったときの基本中の基本です。

落ち着いて対策を進めましょう。

Googleが「このページは役立つ」と認める基準を満たす

Googleが推奨しているのは、
「検索エンジンのため」ではなく、
「人のためになるコンテンツを作る」ことです。

その指針として挙げているのが、
「役立つ・信頼できる・人間中心のコンテンツ」です。

SEOの専門家、Marie Haynes博士は、
今回のコアアップデートの影響を調べたうえで、

特に以下のような特徴を持つページは、
Googleの評価が高まりやすくなるとブログで言ってます。

これは最近の傾向として、抑えておくと効果的です。

順位が下がったと感じても、長期的な視点で、
ユーザーにとって本当に価値あるコンテンツを目指すことが、
最も効果的な対応といえるでしょう。

そして、地道に改善を続けていれば、
次のアップデートで回復する可能性も十分あります。

よくある質問（FAQs）

Googleのコアアップデートとは何ですか？

Googleが検索順位を決定するアルゴリズムを
大幅に見直すアップデートで、年に数回行われます。

検索結果の精度向上を目的としており、
特に「より有益で質の高いコンテンツを上位表示させる」
ことを目指しています。

今回（2025年6月）のコアアップデートでは
何が変わったのですか？

公式発表では大きな変更はないとされていますが、
「MUVERA」「GFM」などの新技術で検索精度が向上し、
「ユーザーの役に立つサイトを評価する」というGoogleの考えが
より強化された、という意見もあります。

今回（2025年6月）のコアアップデートで
どんなサイトが影響を受けましたか？

2023年9月のHelpful Content Update（HCU）で
順位を落としたサイトの一部が回復傾向にある、
という意見があります。

一方で、順位をさらに落としたサイトもあり、
変動の幅はサイトごとに異なります。

今回（2025年6月）のコアアップデートにより、
どんなサイトが評価されやすくなったのですか？

専門性が高く、実体験や独自性のあるコンテンツを持つサイトが
評価される傾向が強くなっている、という意見があります。

コアアップデートを踏まえて、
すぐにできる改善策は何ですか？

SEOの専門家、Marie Haynes博士によると、
下記のアクションが効果的とされています。

・過去の記事を最新情報に更新する

・体験談や具体例を増やす

・「なぜそうなるのか？」まで説明した構成にする

・読者が次に気になることまで先回りして書く

まとめ

今回のGoogleコアアップデート（2025年6月30日〜7月17日）は、
「一見大きな変化はない」とされながらも、裏側では検索技術が進化し、
「本当に役立つ記事」への評価軸がさらにシビアになりました。

特に以下のような傾向が見られました：

・過去にHCUで順位を落としたサイトの一部が回復

・専門性・実体験・独自性のあるサイトが上位に

・逆に、検索意図に沿わないサイトはさらに順位を落とす可能性も

つまり、単に「情報を載せるだけ」では
もう評価されない時代に突入しています。

読者の「次の質問」にも答える構成、
実践可能なアドバイス、
自分にしか書けない体験談や視点。

これらを意識して記事を書くことが、
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